「私とあなたじゃ住む世界が違う 第二十九話」
スモークとスプライトは、食堂にいました。
「ドリームレースみたいな敵って、僕一人でも倒せるかな?」
「そりゃあ、強くなったら倒せるさ!」
「…ソレ、いつの話になるのかな?」
スモークは、スプライトにツッコミました。
「少年!諦めない事が肝心だ!日々の積み重ねで人間は強くなれる!」
「ノアールさん、感動したッス!」
ノアールとスプライトの周りには、キラキラとしたオーラが輝いていました。
「…二人共、同キャラなんだ」
「それはそうと、二人に頼みたい事があるから、よく聞いておいてくれよ?」
「なんスか?!ノアール師匠!」
スプライトは、目を輝かせていました。
「夕食の食材で足りないのがあってな、森まで行って取って来て欲しいのさ!」
「森?」
スモークは、目が点になっていました。
「師匠の頼みなら、いくらでも取って来ますよ!!」
「じゃあ、メモを渡すから、取って来てくれ!」
ノアールは、スプライトにメモを渡しました。
「行くぞ!スモーク!」
「も、森で取れる食材?スーパーとかじゃないの?」
スモークは、不安でした。
「準備OKだな?!さぁ、行っくぞー!」
二人は、冒険服に着替えていました。
「そう言えば、女の子達って一般人だから、ずっと私服のままだよね?」
「こう言った衣装みたいな服は、歌い手の特権てヤツか?」
二人は、会話しながら森に向かっていました。
「着いたねー」
「さぁ、ノアールさんの為にも、食材探すぞー!!」
スプライトは、張り切っていました。
「スプライト、メモには何て書いてあるの?」
「えーと、ワサワサ草と唐墨木の根っことクスクス草と…」
スプライトは、メモを読んで行きました。
「…どんな料理、作るつもりなんだろうね?」
スモークは、青ざめていました。
「きっと、旨い料理に決まってんだろ…って、アレ、饅頭じゃね?」
スプライトは、遠くの方に居る饅頭を発見しました。
「饅頭だ。何してるんだろ?」
「スモーク、追ってみよーぜ!」
「食材探し、どうすんの?」
「同時進行だ!」
「出来るかな?キミに…」
饅頭達は、死んだ目で何かを探している様子でした。
「我らはケブバガミの職員。ボスの為にもアレを探さなくてはならない」
「一刻も早く探さないと…」
「ケブバガミ?」
「何かの会社名かな?」
二人は、遠くの方で饅頭達を見ていました。
「……あ!ひょっとしたら、ナイトメアがCEOか何かの会社のことじゃない?」
「つまり、饅頭達はナイトメアの手下って事か!」
「スプライト、饅頭達を追ってみよう。この森、マンションから近いし、襲撃して来る可能性もあるかもよ?」
「そうと決まれば、追跡だ!」
スモークとスプライトは、隠れて饅頭達の後を追いました。
9/27/2022, 11:48:30 AM