【始まりはいつも】
他人から促されて、始まっていた。
産まれてから、親に物事を決められ、
あれをしたら、これをしなさいと、そう言われた。
私はそれに従って、成長した。
親の影響でダンスを始め、親に進められ、バレエを。
それに従えば、間違いは無い。
『期待しているからね。』 期待させた。
『期待してたのに。』 私は謝った。
『なんで頑張らないの。』 頑張った。
『頑張りすぎ。』 適度を意識した。
『サボらないで』 全力になった。
従いとは、一種の会話。
従いとは、問題と答え。
感情による喧嘩はあっても、最後には従った。
反発をしても、最終地点は従って決めた。
反論をして、最終地点がズレて、
私は後悔した。 もっとああすれば良かった。
信じれば良かった。 と。
従いとは、私を裏切らないと、そう信じていた。
それに従って私は塾に入った。テニスをした。
中学受験をした。バレエを辞めた。
受験に落ちた。 親が喧嘩をした。 離婚をした。
私は母親についていった。 母親は正しかった。
小四から中一まで、不登校だった。
『もう恥をかかせないで。』 従った。
中学二年生になった。 半年は学校へ行った。
勉強が出来なかった。 怒られた。
勉強しろと言われた。 従った。
『勉強はパフォーマンスじゃない。』
『パフォーマンスしないで。』
私の音読、口ずさみの勉強は間違っていたらしい。
従った。 親の前では勉強を辞めた。
自室で勉強をした。 成績は上がらなかった。
『サボらないで。』
『アニメばっかり、勉強しなさいよ。』
従いたかった。
そこには到底自我とは言えない自我があった。
私は勉強をしていたら、それを否定された。
だから、一人で勉強をしていた。
けれどそれさえも疑われた。
従えることに従ったら従いでは無いと、そういう事。
従う?従うとは。従いの意味。従いの結果。
人は『人生は自分の為に生きる』と云う。
けれど、私は周りに従う為、質問人間になった。
なってしまっていた。
中学三年生。 現在。
私は質問人間のまま。 私のする事は、全て疑う。
成績不振。人間不信。
ふしん したがう 言葉が脳に溢れ
目から零れ落ちる。
自分の為とは他人の為。
感情で言うならば、幸せ。
幸せを感じる前は、誰かに幸せを渡している。
幸せを渡す理由として、
相手が好きだから、相手を励ましたいから。
そんな理由こそ様々あるが、
結局これは感情に従っているだけなのだ。
人間は、上手いことにそう出来ている。
長年の歴史から、そうあるべきと何かに従っている、
学校の道徳は、人としての道を学ぶのと同時に、
感情、歴史、そんな位置付けられたものに
どう従うか。多い手順を用いて説明しているだけの事
趣味や、社会もそう。
自分の功績は周りに回って他人へ。
リーマンは公共に。
先生は教え子に。
定員は客に。
金も入るがそれは結果論、経済を回す道具である。
ものを買わずとも、税がある。
そのサイクルのせいで自分に物が入って来る。
けどそれは他人からすれば自分には帰って来ないもの
だからそれを他人が補う。
補い合いの、他人行儀。 ギブアンドテイク。
これが始まり。
人の最終地点は、支え合いではなく、
物事の始まりと従いなのである。
10/20/2023, 2:59:23 PM