「夢を見ていたい」
これが夢なら良かった。
何度
何度
そう思っただろうか。
ある日突如現れた化け物が
家族が殺されたことが
僕が今戦わされているのが
その化け物だということが
全部
全部
夢なら良かったのに。
「しにたくない、、、」
隣から声が聞こえる。
僕のたった一人の仲間
心を許せる
背中を任せられる
たった一人の
今日も僕たちは化け物と戦っていた。
いつも通り
いつも通り
でも
優里が化け物の毒にやられた
化け物は倒した
優里も倒れた
本当なら、毒を負った仲間を助けてはいけない
生き残るために
死なないために
でも
僕は優里を背負って逃げた
自分でも分からなかった
遠くに
遠くに
そして今
僕達は、古い民家に隠れている
外から音がする
多分、僕たちの居場所は突き止められている
時間の問題
殺されたくない
死にたくない
「優里、僕どうしたらいいかな、、?」
震える声で、そう呟いていた。
その時
優里の言っていた言葉が、頭に浮かんだ
『幸せな夢をずっと見てられたらいいのに』
そうだ
ポケットから薬を出す
睡眠薬が瓶の中で、かたんと音を立てる
これで
これでいいんだ
夢を見たまま
幸せなまま
僕たちとして死ぬんだ
そう
そうだよね
睡眠薬を含む
優里にも飲ませる
視界が暗くなる
ゆっくり
ゆっくり
夢の中へ
ずっと
ずっと
一緒だよ
僕たちは、
目を閉じた
1/13/2026, 3:44:11 PM