狐の隣

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朝、また起きてしまったと後悔しながら貴方の甘ったるいアーモンドの香りを探す。

昼、遠くから響く校内放送に鼓膜を擽られながらまろく垂れ下がった眉尻を撫でる。

夜、明かりを消した四畳半の箱の中で愛しい顔に広がるそばかすの星を眺めながら意識を落とす。

生きていることを後悔しながら、死んでいないことに安心しながら。
貴方の隣を陣取って、生を喰む。

3/11/2024, 2:09:31 PM