たぬぐん

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「仲間になれなくて」

ずっと友達が欲しかった。

羨ましかった。友達といる人達が。
僕はいつも一人だったのに。

わからない。何が悪かったのか。
気づいた時には僕は一人だった。

僕の周りには誰もいなかった。
みんな僕を無視した。まるで僕の周囲だけぽっかり空いた虚無が存在してみるみたいに。

証明したかった。
僕の存在を。僕の価値を。

だからいつもより暴れ回って、僕の存在をアピールした。何故かみんなが大人しくなる授業中にも僕は皆に声をかけて、練習したダンスを披露した。

せっかく僕が勇気を出したのに、誰も反応しなかった。腹が立ったので、目の前にいた奴を殴った。
腹が立ったんだから当然だ。だってお父さんはよく僕を殴るんだもん。

結局誰も僕を仲間に入れてくれなかった。

お母さんもそうだったんだって。おかしいね、お母さんはいつもお家では大声を出して存在をアピールしてるのに。

9/8/2025, 12:29:08 PM