私は寝るのが好き。だって、”あの人”に会えるから。名前も、性格も、彼のことは何も知らないけど。それでも、私は彼に一目惚れをしてしまったんだ。彼が、私にとって初めての恋なんだ。自分でも思う。彼の美しさに依存してるんだな、みたいな。
正直、ここまで私が1人の男性をすきになるなんて思わなくて、人をすきなるってこんな感じなんだ、胸と顔が熱くなるような、このきゅっとなる感じ。なんだか嬉しかった。私の初恋相手が彼だということが。でも、それは夢ではなく、現実に変わったんだ。いつも通り起きて、学校に行くだけ。それだけなのに、彼が私の学校しかも同じクラスへ来たんだ。最初はついに夢と現実の区別までつかないようになったのか、そう思ったが頬をつねると痛い。こんなことあるのだろうか。まるでいつもの夢は予知夢とでも言うような、神様が近々あなたの元へ来る。運命の人だとでも言うようにそっくりな彼がここへ来る。私は信じれなかった。そんなこと、あるはずない、夢の中でも充分と思っていたのに。これではますます彼をすきになる、そして、ライバルができてしまう……そう思うと恋とは別のような締め付けられる気持ちになった。
でも過ごすうちに、彼は私に意識し始め、ついに告白された。こんな夢のようなことあっていいのだろうか。あっていいんだ。どれだけ女子に嫌われようがなんだろうが、彼は私の彼。
だから、寝るのが私は好きなんだ。
1/14/2025, 1:42:40 PM