よしだ

Open App

ゴォン、ゴォン、ゴォオン
別れの時が来たのだと、
無情な鐘が時を告げた。

抱き合って、口付けて
涙を拭い合い
さようなら、の一言がかすれて消える。
そうして振り返って駆け出して。

がんがんがん
目覚めの時が来たのだと
無情な頭痛が朝を告げた。

頭を抑えて、唸りながら
恋がしてぇなぁ、
起きたくねぇなぁ
でも起きなきゃと
ベッド脇のメガネを探して
さまよった手がメガネを落とした。

やはり、現実はクソッタレである。

「時を告げる」

9/6/2024, 1:56:40 PM