真夏。照り付ける太陽から逃げるように、神社の境内の木陰へと向かった。
そこには、先客がいて。それが、君だった。
オレたちは、同じ小学校のクラスメイトだけど、話したことはなく。人見知りの激しいオレは、そもそも誰とも親しくはなく。
でも、君は面倒見のいい奴で、オレに自然に話しかけてくれた。
気安くするなよ。という拒絶を、珍しくオレはせずに、返事をした。
そういう、夏の記憶があれば、よかったな。
オレとおまえは、そんな綺麗な思い出を共有していない。でも、まあ、今も悪くはないよ。
7/6/2023, 10:40:50 AM