『わぁ!』
街灯が照らす夜道。
この時間帯は人通りが少なくなる。
1時間に1人通れば多いほうだ。
だからこそ、その1人に対して全力でいける。
気がついたら幽霊になってこの通りから出られなくなった。
だから色んな条件で成仏できるかどうかを試す必要がある。
成仏のために仕方の無いこと。
痛む良心を抑えて電柱に待機する。
少し待つと足音が聞こえてくる。
やっと来た。電柱に隠れてタイミングを伺う。
コツコツとヒールの足音。女性のようだ。
正直申し訳ないけど許して欲しい...
タイミングを合わせて...
「わぁ!」
...
女性は顔色変えずにそのまま歩いていった。
こうして全然人が来ない夜道で
霊感がある人をひたすら待つ耐久戦が始まった。
語り部シルヴァ
1/26/2025, 10:44:58 AM