味醂風調味料

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「○○とか、ちょーあり得ないんだけど」
「だよねー、何様のつもり?って感じ」
「でも♪︎♪︎に△ったのはウケる」
「それなー」

スマホをいじりながら、毛先の枝毛を眺めながら、派手な爪に合わない沢山のささくれを睨みながら相槌をうつ

「そーいえば■■■が●●●したらしいよ」
「マジでww」
「やっばww、●●●とか人生終わりじゃんwww」
「ね、まあ■■■は◇◇◇◇だし、当然の報いってやつじゃね?」
「そーそー」

適当に買ったペットボトル飲料の蓋を開けて飲む、外れだ
それ以上飲む気になれなくて座っていた段差の端に置いておく
お前など知らない、文句は不味くした製造元に言ってくれ

「####もさ、マジ☆☆だよね」
「ああ、▽▽▽の?」
「マジあり得ねー、ほんっとに┼┼┼してくれないかな誰か」
「wwwww」
「犯罪じゃんwwwウケるwww」

日本人は綺麗好き? 優しい?
なぁにそれ?
下品で下劣な会話を楽しみながら、町の汚染活動に精を出す

「でさ※※※が₩₩₩₩に@@したって」
「それって○○と同じやつ?」
「そうそれ□□□の<><>」
「うっわヤバwww」

よく覚えてたね、あたしはもう忘れちゃってた
覚える必要性を感じないんだもん


「✕✕✕✕で、✕✕✕✕✕、✕✕✕✕✕から✕✕✕✕」
「✕✕✕ww」
「✕✕✕✕✕✕✕に✕✕✕✕✕」
「✕✕✕✕も✕✕✕」

誰かの失敗を笑い、成功を妬み、朗報を踏みつけ、悲報を待ちわびる
自分のことは棚に上げ、今日も誰かのせいにして誰かを罵倒する
いつもと同じ夜の10時半、いつもと同じメンバーで、いつも通りのことをする

「______」
「___________」
「____、______、_________」

空っぽな会話だ、周りに合わせて笑うけど、特別面白くもない
他人を笑い者にするこの人達はきっと、別のグループで自分達が笑い者にされてるなんて知らないんだろうな
私の向かいにいる女、いっぱい股掛けてるの彼氏にバレてるって、知らないよね
隣で笑う女の彼氏、ギャンブルでヤバい借金があるんだって、知らないよね
彼女たちの知らないところで、彼女たちを笑い者にする私
きっと私も笑われてるんだろうね、知らない誰かの話題のネタに



意味のない集まり
意味のない会話
意味のない行動
意味のない秘密


何一つとして意味のない私たち
誰かが何か意味のあること与えてくれないだろうか、なんて他力本願、他人任せなことを頭の隅で考えながら
今日も他人が眩しい昼から逃げ、意味のない空っぽな夜を過ごす

11/9/2023, 1:36:42 AM