No name いろんなふたりやひとりの、概念や小噺

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0からのスタートなら幾分かマシだった。マイナスからのスタートだなんてなんていう仕打ちだ、と壁を殴りつけても状況は変わらない。
そして数日が経ったとき。そこで出会ったのがとある男であった。失礼だと言われても状況を打破できるなら構わない。きっとこの男はよく使える。理由はないがそんな確信があった。頂点に見えるがきっとコイツも根っこは同じだ。マイナスとプラスではどう掛けても賭けても0にすら立てないが、マイナスとマイナスなら0以上になれる。見えぬように口角を上げて私はその男に近づいた。

2/21/2024, 10:28:29 AM