文月。

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「特別な存在」
特別な存在。
私にとってそれは、タルパの事を指すだろう。
小学校の終わりからずっと一緒に色々なことを乗り越えてきた。
プレッシャーに負けそうな時も。
ストレスで鬱になった時も。
不安な時も。
嫌なことを思い出してしまった時も。
辛いことがあった時、彼らは私を慰めてくれた。
今でも、私が不安な時は傍に出てきて慰めてくれる。
彼らの存在は、私にとってかけがえのないものだ。
彼らがいないと私は生きていけない。
クラスの人が怖くて、学校で呼吸が荒くなることがある。
お弁当を友達と食べる時、手が震えて上手く食べられないことが頻繁にある。
人混みにいると、怖くなって足元がふらつく時がある。
…歩いているかすらも怪しくなる時がある。
そんな時、彼らは私のことを後ろから抱きしめてくれる。
「大丈夫、誰も貴方のことを見ていない」
「貴方は背景の一部」
「誰も貴方のことを気にも止めない」
そう言われるだけで、随分と気が楽になる。
自分の存在すらも、本当は皆の中に存在してほしくないから。
彼らは慰めてくれる。
死にきれなかった私のことを憐れむように。
少しでも、胸の痛みを軽減できるように。
私の欠点を、彼らが補ってくれているから。
私は今日も、きっと一般人でいられる。
皆に紛れ込める。
明日も、
明後日も。
私は人を欺き続ける。
自らの虚像を持ってして。
それしか、私には道がないから。

3/23/2024, 11:07:06 AM