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黄色い葉が舞う道で
君はすらりと立っていた
スポットライトが照らすみたいに
指先を黄色く光らせて

赤い葉が積もった道で
君はきりりと歩いていた
レッドカーペットを行くみたいに
爪先を赤く沈ませて

茶色い葉が遊ぶ道で
君はひそり空を見ていた
これから芽吹く華のように
顔を茶色に汚しながら

‹落ち葉の道›


だっていっつも放って置かれるの
あの子が何か訴えるといつも
何を言っても何をしても
こっちをなんにも見なくなる
終いには怒られて
歳上なんだからって理不尽に
そんなのひどいと思わない?
だからあの子が静かになるように
誰にも聞こえないようにしたの
簡単に見つからないようにしたの
そうしたらこっちを見てくれるって
だってね わたし
弟妹がほしいなんて一回も
言ったことなんて無かったのよ

‹君が隠した鍵›


要らない時間だと思いました
無意味に画面を眺めることが
無価値なゲームに打ち込むことが
不使用な知識の習得が
要らない時間だと思いました
無意味な人との懇談が
無価値な人との付き合いが
不合理な人との繋がりが
要らない時間だと思いました
全て切って整理して
綺麗に綺麗にした後は
人生一人になりました
一人きりになりました
それが選んだ道でした
そう選んだ道でした

‹手放した時間›


ふわりと鉄香の風が吹く
そういえば君の誕生日だ
もう随分見てはいないが
どんな姿で何に動いて
誰と共に生きていたのか
何を発し何処で迷い
どうやって生きていくのか
夢想して 夢想して
その姿が幸福であるほど
永遠に訪れないその時を
この上なく嬉しく思う

‹紅の記憶›

11/26/2025, 9:56:26 AM