【逃げられない】
はぁ、はぁ、どんなに逃げても追いかけてくる。隠れようが全力疾走しようが一定の距離を保ってついてくる。どんなに逃げても"逃げられない"。あの頃の惨めな自分から。
【また明日】
僕には仲の良い友達がいる。今日も仲良く公園で遊んでいた。最初にお菓子を食べてキャッチボールで遊んだ。気づくとあまりは真っ暗で、そろそろ帰ろうという話になった。「"また明日"!」そう言って別れた。次の日、学校に友達は来なかった。
【透明】
私は空気みたいに存在感が薄かった。音を立てないと私の存在を認知してもらえない。皆私がいないみたいに接する。それがとても辛かった。胸が引き裂かれるくらい悲しかった。私が音を立てると皆叫び声を上げて逃げていく。どうして?ある日、私は違和感を覚えた。鏡をみると、そこに私はうつっていなかった。昨日から私は行方不明になった。…本当はずっと部屋にいる。でも行方不明と言われた。私が"透明"だから。みんなに私は見えない。存在を認知されない。
【突然の別れ】
ある日、昔ながらの友人と"突然の別れ"がやってきた。突然知らない人から電話がかかってきて、こう告げられた。「〇〇さんが亡くなられました。◯月◯日にお葬式を挙げるのでぜひ参加してください」突然のことに混乱した。昨日まで仲良くラインしていた友が突然この世を去った。この感情が理解できるか?その後、急いで病院へ行き、医師に細かい説明を聞いた。「〇〇さんは突然の心臓発作で亡くなってしまいました。わかることはそれだけです」目の前が暗くなった。"突然の別れ"。受け入れるまでは時間がかかりそうだった。
【恋物語】
私は売れない作家をしている。上司からこう頼まれた。「こい物語を書いてくれるかい?」私はすぐに承諾した。昔から色々な少女漫画などを読んでいたから"恋物語"は自信がある。1週間後、上司に原稿を出した。次の日、上司から来たメールを見て驚愕した。「"恋物語"じゃなくて"鯉物語"だよ」チ~ン。私の人生が終了した音が聞こえた。