匿名。

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6/15/2023, 10:30:35 AM

好きな本を片手に外を眺める
好きな本を片手にものを見る
好きな本を片手に部屋を出る

あぁ、これがいつも通り
平和だなぁ

6/14/2023, 11:46:46 AM

朝、日が昇りだす時間帯。外を見渡しても誰もいない。いい天気なのになぜだろう。不思議に思った
私はいつもどおり、玄関から飛び出し会社へ向かう。会社へ向かう途中誰とも会ってないし、誰も見ていない。会社についても社内には一人としていなかった。
「夢?」そう思いながら自分の席につく。あたりは静か、風の音も、誰かの声もひとつもない。ただ聞こえるのは私の息と腕時計のちっちっちっという音だけだった。
さすがに、私も怖くなってきた。そりゃそうだこんなに広いのに誰一人いないのだから。
「もう帰ろう。」そう思った瞬間後ろからコツッとなにか音がした。えっと振り返るとそこには一人の男性が立っていた。
「誰ですか。」と震えながら口を動かすも返事は帰ってこない。気味が悪い。
私はすぐ走って帰ろうとする。すると、男性が口を開いた。
「なぜ、…なんだ」男性がなにか言った。よく聞き取れない。もう一回聞いてみる。
「なぜ、ここにいるんだ」と、言っていることに気づいた。私は思わず、
「どういうことですか。」と聞いた。男性はこう言った。
「ここは生きている人間が来るところではない。かといって、私が来ていいところでもない。」と言ったわけがわからない。ここは一体どこなのだろう。私は聞いた。
「あなたは何者なんですか。どうしてここに?」
男性は少し黙って淡々と喋る。
「私は死んでいる身。しかし、本当に死んでいるんじゃない。死んでいるのは本体であって私ではない。だが、君が生きている世界ではすでに死んでいる。そういう人間はここに飛ばされるんだ。しかし、君からは死んだというよりは本体もここに飛ばされている。」
わからない。
「ではどうして私はここに?」
男は黙った。当然だ。彼も知るわけないじゃないか。
私は死んでいるのではないか。と、まで思ってしまった。男性は口を開く。
「君は多分。空を通じてここまできたんだね。」
どういうことか全くわからない。
「君は、夢の中で強く思ってしまった。"空"を。どういうわけかはわからないが、そのせいで僕が死んだ瞬間君も同時にこの世界へ飛ばされてきたんだろう。」
彼の言っていることはわかるようでわからない。頭がふわふわする感じだ。多分彼も一生懸命なのだろう。
しかし、帰ることができなければ説明は通っても、一生ここでいきることになる。それは私も無理だ。やりたいことだってある。
「どうやって帰れますか。」と尋ねる。
男は少し迷いながら、
「この世界にも天気というものが存在する。晴れだったり雨だったり、曇だったり、晴れているのにも関わらず、雨が降ったり。帰れるとしたらその晴れ雨の時だけだ。晴れ雨の時は必ず虹が出る。それを橋として帰るんだ。きっと導いてくれる。」
私はホッとした。続けて彼はこう言った。
「しかし、急いだほうがいい。ここには食料がない。人が何も口にせずに生きれるのは三日までらしい。晴れ雨は必ず出てくる。それまで待つしかない。」
私は彼と一緒に四六時中寝ずに、ただ、その晴れ雨の瞬間までじっと待った。
するとみるみるうちに、明るく日がさす天気となり、と同時に、ポツッポツッと雨が降ってきた。日に照らされ一粒一粒が宝石のように輝き、まるでとても長く、終わることのない線香花火のよう。あまりにも美しい。
彼は南に向かって指を指した。
「あれを見て、にじがでているよ。」とても穏やかな表情で彼はそういった彼は私はに一言、
「ありがとうな。ありがとう。」と涙ながらそう言った。
疑問に思った。私のほうが感謝しなけらばならないのにどうして。聞く間もなく私は彼に背中を押され一歩、また一歩と力強く足を踏み出した。振り返ると男性も虹を歩いていた。それは私が歩いている道ではなく、北に伸びる一本の長い、長い虹だった。
それからの記憶はあまり覚えていない。私は目覚めると病院にいた三日も目を開けなかったと私の母親が言った。私はどうやら車に引かれたらしい。医師からも奇跡だと言われるほど。あの男性は誰なのか。あの夢は一体何だったのか。今でもわからない。窓から空を見上げると曇りでもないのに雪が降っていた。おかしいなぁ。あいまいな空だ。まるで心にも積もっていくかのよう。もう忘れよう。
あれから十四年経った。あの日のことは今でも覚えている。今日はお母さんの家の整理をしていた。すると、アルバムの中から一枚の写真が出てきた。
「お母さん、アルバムの中から写真が出てきたよー。」
するとお母さんが、
「古いアルバムやね。もしかしたら…。」とお母さんがなにかに気づいた。
「これ、あなたのお父さんが生きてた頃のやつやなー懐かしいなー。」と言った。
私はそうなのか。と、一つの写真を手にとったすると、そこにはあの男性の顔があった。流石にビックリした。

「これって…」