掃除機の音、家族の足音、お風呂の音、怒鳴り声
私が絶望の奈落に堕ちる時は、いつもその音が聞こえる

誰も助けてくれなかった時間が
裏切られ続けた日々が
全てを諦めたこの人生を、叩いて縛って逃がさない

どくどくどくどくどくどくどくどくどく
心臓だけが警報を鳴らす
そんなの誰にも聞こえないのに
大炎上してる私の中を、外の笑顔で鎮火する

一時の痛みを代償に
永遠に彼らと過ごせたら？
年を重ねる度に低くなっていく塀が
希望の扉だとしたら
手を掛けてしまうかもしれない

会いたいよ
この無味な世界から救い出して

爛漫の黄色、自然の緑色、快晴の青色、情熱の赤色、恋情の桃色。
皆が色々な気持ちに染まって、自分の存在を確立していく。

何も無い白色にすらなれない私は
他人から色を貰い続けて黒くなる

この身を放って
流されて
笑顔で死ねたら
楽園に行けるでしょうか

貴方に会えるでしょうか
貴方の世界に、行けるでしょうか