いくら梅雨だからといって、あんなに続く雨は、人生初だった。いつまでもいつまでも、降り止まない雨にうんざりしていた。
　時折、小休止しても良さそうだし、激しく強く降ることもなく、シトシトといつまでも続いていた。
　いつか裏山が、崩れるのではないか。と心配していた。でも雨は、そのうち止むもの。ずっとずっと続くなんてありえない。

#13　降り止まない雨

　色々嫌なことが続いて、半ばやけになっていた。
　でも数年後、運命的な出会いがあるから。
　そして、人並み幸せにを手にして、それなりに楽しくやっているから。
　神様って、ちゃんと見てくれているんだな。

#12　あの頃の私へ

　生命（いのち）ある限り、君からは逃れられないし、逃げたくない。何処まで追って行くから。
　例えどんなことがあっても、生命の続く限り。

#11　逃れられない

｢また明日｣

　いつものように、
　いつもの交差点で
　手を振った

　これからもずっと続くと
　思っていた

　まさか数分後、
　事故に遭遇するとは
　これっぽっちも
　考えたことがなかった

#10　また明日

大切にしたいものは、誰にだってある。
大切だからこそ、仕舞っておくのか？
大切だからこそ、いつも目に付くところに置いて置くのか？
私は、目の前の透明な箱に入れて、いつも眺めていたい。

#9　透明