まぽわぽん

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1/10/2024, 11:22:10 AM

「マニュアルは読んだのか!?」
「わかりません、じゃ済まないんだぞ!」
「聞いてるのか?
泣いてどうにかなるもんじゃないだろうが!」

小さな頃よりも
叱られて泣いて…

「おつかれさまー。ん?目元が赤い?
時間あるなら、一緒にごはん食べに行こっか」

人の優しさに敏感になる
大人の入り口


#20歳

1/9/2024, 12:22:45 PM

「お月様、怪獣に齧られちゃったの!?」

三日月を見て
可愛らしい感想を言っていた息子が

「月のサイクルを見てるとさ
一番、繊細で綺麗な月明かりだと思うんだよ」

望遠鏡を覗き込み
大人びた顔で欠けた月に笑んでいる

「昔は満月が大好きだったのに?」

欠けてしまった『あの頃』が寂しくて
少しだけ意地悪な発言をしたら

「あはは。ウサギを狙う怪獣はいないって
そりゃあ知ってるからね」

可愛らしく返された


#三日月

1/8/2024, 11:48:46 AM

急に降り出した雨と仕事の失敗と
下向きに歩く歩道橋

「ツイてねぇ日だな…」

ずぶ濡れになりながら立ち止まると
被ったフードからポタポタ落ちる雫越しに
交差点

色とりどりの傘が
花を咲かしているかのように見えた

「花に癒されるってこんな感じ?」

ネガティブな気持ちが
ほんの少しだけ、和らいだ


#色とりどり

1/7/2024, 11:27:23 AM

鉛色の空から降り出した雪は
あっという間にアスファルトを白く染めた

「いつまで泣いているの?」

きみの頬を伝う涙も
積もり積もってきみの心を黒く染めていた

「少しは頼って欲しいんだよ…」

僕の気持ちで
雪みたいに
心の黒が溶けたらいいのに


-2nd story-


「誰だよっ!アイス買って来いと言ったのに
雪見だいふく一個だけ買って来た馬鹿はー!!」

こたつの中央にポツンと『雪見だいふく』
それを囲む三人は
ジャンケンをする覚悟を固める


#雪

1/6/2024, 11:44:13 AM

冬の星座の下で
誰の歌かもわからないラブソングを口遊みながら
手を繋いで、君と一緒に歩く

特に何があるってわけじゃないから
日常の1ピース

「ちょっと遠回りして帰ろうか」
「うん」

だけど
欠けたら完成しないパズルの"大切"

知らないようでいて
知っている

君との幸せなひとときを


#君と一緒に

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