"明日、もし晴れたら"水溜りを覗いてごらん?
「なんで?」
クスクス
「ちょっとぉ!笑ってないで教えてよ〜」
んーっとねぇ…
水溜りの中に『僕の好きな人』が映るんだよ
気になるでしょ?
「…っ!?」
明日、晴れるまでは秘密にしてね♡
小説を書くとき
例えそれがBLだろうとGLだろうと
家族や友人、知人に読まれても
困らない物語を描いている筈だ、とは思っている。
けれど、何だろう
羞恥心?
ほんの少〜しだけど
邪魔をする気持ちもあってね
"だから、一人でいたい"
そんな風に贅沢な時間を欲してしまう。
構想を練る時だけだよ?
珈琲と一人を、楽しませて下さい。笑
-TODAY STORY-
"きみを、独り占めしたい"
本当の気持ちを表に出したら、嫌われる
"だから、一人でいたい"
本当の気持ちを裏返しにして、逃げている
5年ぶりに彼女に会った
澄んだ瞳が綺麗な女の子だったのに変わった
何が、誰が、濁らせた?
そんな野暮な事はどうだっていい
「今でも海に行くの、好き?行こうよ」
"濁り"は俺がろ過して取り除いてあげる
だから
安心して笑うだけでいいんだよ
#澄んだ瞳
雨が次第に強まっていく
嵐の前兆か
親友の妹を好きになった瞬間から
この日を覚悟してきた
スーハー、スーハー
深呼吸
「お…お義父さん、娘さんを僕に下さい!」
「…え、嫌だけど?」
風当たりが強ぇぇ
ねぇお義父さん、舵の取り方が似てません?
背後に立つ親友が
爆笑を必死に堪えていた。
#嵐が来ようとも
「よし、任せろよ」
着慣れない甚平の袖をグイッと捲る。
思いの外逞しい二の腕を晒し、射的に挑むのは彼氏だ。
(格好いい!見てるだけでご飯三杯はいける筈!)
今日までのダイエットを思った。
けれど
お好み焼き、たこ焼き、ソース焼きそば、イカ焼き…
誘惑する数々の"お祭りの匂い"は暴力。
的を外す彼氏から、目線は屋台へと外れていた。
#お祭り