『色とりどり』
冬の服屋さん。
黒や白が人気の季節。
でも、決してお店は暗くならない。
赤やオレンジ、派手な色のTシャツが客の目に留まる。
売れ残りだけど、このように活躍している。
いらない服なんて居ない。いつかは気に入ってくれる人の所へ回されてゆく。
人も同じだと思う。性格も見た目も全く違う。
ずば抜けた才能を持つ人もいるし、勇気があったり自分を犠牲にしたりする人もいる。
だから、「自分は何も無いな」と落ち込んでしまう。
だけど、人それぞれ力を発揮できるとこもあるし、人それぞれ自分に合った友達、パートナーに死ぬまでにたどり着ける。
人はみんな違ってカラフル。だからこそ人は美しいのだと思う。
『雪』
とてつもなく寒い日。
外は真っ白。大雪だ。
公園で雪合戦をする少年。
足跡を残しながら駆け回る犬。
雪の上に型をつけて寝そべるちびっ子。
嬉しそうに誰かとおしゃべりしてる。
俺は雪なんて降っても嬉しくない。
雪なんて降るな!
でも、心の奥で思ってしまう。「羨ましい」
不登校陰キャの俺。
友達が居たら少しははしゃげたのかな。
〈フィクション〉
『あなたと一緒に』
「あなたと一緒に過ごした時間は、世界に一つだけの思い出。もう、一生繰り返されることはない。
楽しく、何気ないことで笑っていた。もちろん、
わがままも、悲しいことも切ないこともあった。
でも、全てが幸せだった。」
おばあちゃんが天国に旅立つ前におじいちゃんに言った言葉。
おじいちゃんは私たちに涙を見せなかった。
でも、後ろ姿を見ていた私にはわかった。
肩を震わせ、涙を堪えていることを。
おじいちゃんは静かにいままでの幸せのアルバムを心の中で開いていたのだろう。
私は何も言わなかった。
ただ、おじいちゃんの後ろ姿と、目を瞑っているおばあちゃんを見ながら、涙を流していた。
おじいちゃんもいつかは天国に旅立つ。
その来年の冬。
おじいちゃんも天国に旅立ってしまった。
おじいちゃんも、おばあちゃんが亡くなった時のように、口角を上げて静かに旅立った
初詣。
私は、おばあちゃんとおじいちゃんが天国で再開し、幸せに暮らすことを願った。
あの時の言葉は誰にも真似出来ない。
幸せを語る言葉だ。
〈フィクション〉
『冬晴れ』
真冬の冬休み。
お昼の12時、ご飯を食べたらすぐに布団に戻る。いつもなら、軽くカーテンを閉めて電気をつけるところだった。今日はやけに明るいと思った。普段は出たくないと思う布団から外に行く。少し暖かった。最近はスマホやテレビばかりで運動不足だ。空を見上げていると少ししかない雲がすいすいと進んでいき、私の視界から消えてゆく。私は不意に走りたくなった。久しぶりの運動靴はひんやりしていた。ただ家から公園の中を通り駅に行って帰ってくる。単純な事をしただけなのにとても満足していた。
みんなは何をしているんだろう。ピクニックでも行こうか。それとも友達を誘ってバトミントンでもしようか。やる気が出てどんどんしたいことがでてきた。今日の冬はいつもと違う。「冬晴れ」、こんな日くらいいつもと違うことをしよう。そう思えた
『幸せとは』
今日の私は、たいして楽しくないのに友達と遊んでいた。でも、友達は好きだ。3人になると1人の友達は私じゃない方を優先する。それを見ていて心の底でモヤモヤが生まれる。
遊びたくないなと思っても運動しないとと思いつい遊んでしまう。家に帰ってきたら「ああ、なんでこんなに時間を無駄にしちゃったんだろう」と思ってしまう。でも、友達がいないと私は家にいることしか出来ないのだ。わかっているのに「なんも出来なかった」っとガッカリしてしまう。1人行動が怖いのだ。周りからどのような目で見られているのかが分からない。背も大きくない小学校の最高学年。
でも、自分のしたいことをやり切れたらとても幸せな気持ちになる。幸せとは少し自分勝手なことをしてもいい。とにかく突き進んで達成感を感じ、1日に満足できることが幸せだと思う。