あの小さな手も
あの小さな足も
小さくて
小さくて
わたしの手ですっぽりおさまる
その小さなからだは
いつの間にか大きくなって

私のそばからいなくなろうとしてる

君と歩いた道が懐かしくて
かげふみしながら歩いたあの道も
知らない花に名前をつけたのも

もうできないんだと気づいた
もうあの頃には戻れないと気づいた

ひとりで生きていけると思ってた

あこがれの家具をそろえて

あこがれのコップを使って

好きな映画を見て

夜ふかしして

好きなことを好きなだけ楽しむ



そんなこと簡単だと思ってた




そんなわたしは今

誰かの力を借りないと生きられない


夢見るわたしは日に日に夢においていかれる

夏が来る
暑いね
熱いね
アツいね

落ち込む暇なんてない

お天道様が見てるよ

さぁ、行こう

わたしは今ここにいる

過去も現在も未来も

全てわたしが選んだ道

どんなに振り返ってもやり直すことはできない

泣いて

笑って

けんかして

仲直りして

寝て

食べて

どんなに思い出したくなくても

今のわたしは過去のわたしでできている

笑おう

これからのわたしに向かって

好きになれないあの人も
嫌いになれないあの人も
いつも気づけば現れる

好きになれないあの人を
結局好きだと気づいた日

好きになれないあの味を
ほろ苦い思い出がめぐる


いつも誰かのせいにして
わたしは悪くないと思いたい

きっとどこかの誰かにとって
わたしは
好きになれないあの人で
嫌いになれないあの人