NoName

Open App
6/20/2024, 10:09:28 AM

あなたがいたから





もう一月も生身の人間に会っていないな

人は一人では生きていけないと言うけれど
私の脳みそはごまかそうとしているみたいだ

物語の登場人物を実在する人のように
思い込みはじめた
おかげで正気を保っている気がする

君も死んでしまった
会おうと思えばいつでも会えるけれど
涙がとまらない代わりに
私の頭は君との思い出でいっぱいだから
またいつかね

6/19/2024, 11:10:27 AM

相合傘




私も君の傘に入りたかった


自分に自信が持てない私は
急に降ってくる雨が好きだった
真面目に過ごしてて良かったと
心から思える数少ない機会だから
みんなが置き傘の奪い合いをするのを横目に
折り畳み傘を取り出しながら
こっそり優越感に浸っていた


とっても羨ましいから、やめてみようか
そして大きな傘を買おう
いつかその日が訪れますように

6/18/2024, 10:15:32 AM

落下



落下する夢をたまに見る。

その夢はいつも
小さい頃通っていたログハウスから始まる。

地下にあった真っ白な壁の迷路を進み
広いところに出て寝そべっていると
床に吸い込まれるように落下する。




夢の話ってつまらない。
小説のあとがきに
これは夢で見た話だと書かれていると
とたんに読む気をなくす。
怒りすら湧いてくるときもある。
くだらないと思っているのかな。






6/17/2024, 10:05:40 AM

未来




明日なに食べようかな

6/16/2024, 11:25:39 AM

1年前


社会人になると
半年後のことなんて予定立てられないよ
そんなことを言った人がいた

はじめ聞いたときは嘘だと思った
会社は学校のように規則正しく
ビジネスに年間計画は欠かせないだろうと
思っていたからだ

でも実際そうだった
私がただの平社員だったからだろうか
いやむしろ階級が上がると
予想外の場所に皆を連れていかなくては
そんなプレッシャーを背負うことになるのではないか

仕事だけじゃなかった
死を覚悟した病も
殺したくなるほど憎かった相手も
死んだように伏せった別れも
何とか普通の生活に戻り1年も経つと
もうよく思い出せなかったりする

1年前、何食べたっけなあ

Next