世界の終わりに君と
女子高生と柴犬が
散歩しているだけの漫画が好きだ
作者が犬好きだから
柴犬がとても可愛く描かれている
柴犬が語るうんちくは
どこかで聞いたことのある話ばかりだけど
犬や猫に例えてあって面白い
人間を相手にするのは疲れたから
誰もいない世界で
動物たちとおしゃべりできるのはうらやましい
最悪
買ったばかりの服に染みがついた
最悪だと思ってたけど
家に帰る頃には忘れていて
そのまま洗濯機に放り込んだ
消えてよかった
誰にも言えない秘密
小さい頃は喧嘩すると
血気盛んな子たちがよく口にするのを聞いた。
決まり文句みたいなもので、
誰かがそれを実行するなんて
微塵も思ってなかった。
私だけでなく誰もがそう思っていたと思う。
誰もが悪いことだとわかっている。
だから私は心の底からそれを願ってしまったとき
自分の性根が腐っているからだと自分を責めた。
ある日たくさんの人に慕われている
誰よりも優しそうに見えたその人から
あんな話を聞くなんて。
驚いた。
自分の気持ちに正直に生きれば
心も濁らず身軽に過ごせると聞いたことがあるけれど
あれも当たり前の気持ちなのだろうか。
狭い部屋
大掃除をした。
自分の持ち物を把握するためにも
しまってあるものを一度全部出してきて並べた。
まず、毎度のことながら
あちこちからお札や小銭が出てきた。
ずぼらな私が大掃除をすることができるのは
これがあるからだ。
普段あちこちにしまってしまうのもやめられない。
もう捨てたと思っていた半袖も出てきた。
首元が少しへたれてきているが
気に入っていたものなので何度か着ようと思う。
狭い部屋なのに
何があるのか把握できてないことに
我ながら呆れた。
失恋
同じ言語を話しているから
きっと言葉は伝わるはずだと信じていた
自分の気持ちを口で説明できるように努めてきた
でも、上達すればするほど気づいてしまった
同じ言葉を発したとしても
その意味は人によって違うということに
君と僕は似ている部分も多い
同じ文化圏に生まれ
何年も一緒に同じものを食べて過ごした
お互いに好き合っていたと思う
だからこそ話せば分かると思ってしまった
どこで間違ってしまったんだろう
傷つけ合うことに疲れてしまったんだ
どんなに愛していても
そこに憎しみが混ざってしまったから
僕らはもう離れた方がいいと思うんだ