〜夢を見てたい〜
ずっと一緒にいたい。
でも、言えないよ。
この関係が壊れてしまう。
このまま。
ずっと続けば。
それだけなのに。
二人になった時、
さり気なく聞いてみる?
そんな勇気出ないよ。
友達の先なんて、
あるのかな。
ただ夢を見てたい。
叶わなくとも。
この心地が今はちょうどいい。
〜ずっとこのまま〜
入社して35年。
同期は約60人。
みんな学生のノリが残っていた。
5年後。
家庭を持つ者がちらほら。
飲み会はちょっと無理か。
10年後。
辞めてしまう者も。
そっちでも頑張れよ!
20年後。
子供達に手が掛からなくなる。
自分の趣味に走ったり。
30年後。
同期みんながアラフィフ。
役職付いてご多忙。
時間はそれぞれ過ぎているが、
再び集まれば、
肩書きを脱ぎ捨て、
タメ口でバカ騒ぎ。
我々はずっとこのまま。
次は赤いチャンチャコ用意しなきゃ。
〜寒さが身に染みて〜
寒さが身に染みて、
もうしんどいね。
俺なんてこの下股引きだ。
上は上で三枚重ね。
これでやっと耐えられるってもんだよ。
雪も積もらない場所でこれじゃ、
豪雪地域に住めやしない。
今日もあっつい風呂で芯から温まらねば。
じゃないと、酒も美味くねえ。
〜20歳〜
成人。
自立。
選挙。
一昔前までは、
そんな象徴だった。
今は?
18歳に下がってしまった。
それは、本当にいい流れなのか。
大人になる儀式は薄れ、
収入を得て自立する難易度は上がり続ける。
それでも社会は、
早く成熟しろと迫る。
これから何十年もすれば、
大人の線引きは、また下げられるのだろう。
そしていずれ、
「弱冠は20歳だった」と語られるように、
18歳にも、若さを言い換える新しい言葉が
生まれるのかもしれない。
〜三日月〜
どれくらい歩いただろう。
あの橋からだから、
おおよそ10キロくらいか。
もう夕日も沈んでいる。
滅入る。
踏み出す一歩が重い。
モヤモヤする。
滲み出る汗が頬を伝う。
あともう少し。
あの三日月目指して。
気が済むまで。