#41『この道の先に』

きっとあなたがいる。

#41『赤い糸』

もしもし、聞こえますか。

もしもし、聞こえますよ。

今朝はごめんなさい。あなたに酷いことを言ってしまった。

いいよ。僕こそごめんね。あなたを傷つけた。

許してくれてありがとう。ねぇ、そっちの部屋に行ってもいい？

もちろん。

顔を見たら素直になれないと思ったけれど、声を聞いたらちゃんと会って伝えたくなったの。

君らしいね。遠回りは僕たちらしいよ。

(面と向かってなんて。そんな義理を通さなくても、糸電話を繋いだ時点でわだかまりなんて弾けて消えていたのに。)

#40『入道雲』

ソフトクリームが食べたくなっちゃう。

#39『夏』

突き抜ける晴天、青。

遠くに見える入道雲。

蝉の声。

どろどろ溶けるアイスバー。

頭にキーンとしみるかき氷。

ぱぁん、ぱらぱら、咲いてすぐ散る鮮やかな花火。

うだるような熱気。

夜も熱の余韻を残すアスファルト。

真っ白いセーラー服。

変わらないもの、
夏の思い出。

#38『ここではないどこか』

どこであっても
あなたを求める