あの子のことなんて全然好きじゃないのに。
どうしても目で追いかけてしまう。どうしてもあのこと話したくなってしまう。あのこといるとドキドキする。
はぁ、どうしてだろ。
‐好きじゃないのに‐
♯18
「今日の天気は、全体的に快晴ですg」ブチッ
あー、人生楽しい!生まれてきてよかった!
今日の天気と同じね。私の人生快晴ばっか。雨ばっかの人って可哀想。
私ね、今日告白すんの。
2年間片思いしてた人にさ。今日卒業式だから。あの人卒業しちゃうんだ。
正直ね、この告白絶対成功すると思ってんの。だって、私ってこんなに可愛いし、頭もいいし友達も多いから!天才じゃん。私の告白断る人とかいる?
あの陰キャの根暗川とかさ、そういう人からなら分かるけど、私と正反対の存在だし!
てか陰キャって生きる意味無くね?なんでまだしつこく生きてんだろって感じ。
じゃ、告白行ってきまーす!
「1年生の頃からずっと好きでした!
付き合ってください!」
緊張するふりはするけど、どうせ脈アリでしょ。
なんたって私は神に愛された女だから!
「ありがとう…」
ほらやっぱり!私の告白断る人とかただの馬鹿だから。
「でも俺、性格いい人がタイプなんだよね」
は?え、は?どういうこと?断った?しかも、性格いい人がタイプで断るって、私が性格悪いってこと!?
まじで見る目ないわ。蛙化かも。
「それに、根暗川と付き合ってるから。」
……えっ?なんて言った?根暗川?
「あんなののどこがいいの!私の方がいいに決まって」
「…はぁ、そういうとこ。じゃあね。」
私の人生に、初めて雨が降った瞬間だった。
「今日の天気は、全体的に快晴ですが、ところにより雨が降る可能性もございます。」
あなたはいつだって私の中の星だった。
私の中で一番特別で、一番美しい。
あぁ、私のスタア。大好きよ。
‐特別な存在‐
♯18
本当にバカみたい!毎日毎日こんな牢屋に閉じ込められて!少しは自由にさせてくれないかな?こんなところに居たってなんの意味もないのに。
…でも、1つは意味があったかも。
…あなたを見れること…
‐バカみたい‐
♯17
あーあ、もう戻れないよ。もう、2人以外に誰もいないや。このまま死んじゃうのかな、2人ぼっちで。
まぁ、君は笑うんだろうね。
「一人ぼっちよりマシだ」って。
‐ふたりぼっち‐
♯16