寝入り故
通知を1つ
見過ごした
彼女の訃報
後悔の朝
目が覚めると草原が見える。遠くに並ぶ山々でさえも存在感は無いに等しい。
僕はいつも通りに薪割りをしたり川に魚用の罠を仕掛ける。
家では鋳型を用いてナイフを作っている。
井戸から組み上げた水はとても美味しかった。
それを料理に使う。
そしてぐっすりと眠る。
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目が覚めると天井が見えた。
夢は自身の理想郷に過ぎないのだ。
親友と喧嘩した。きっかけは小学生のようだった。
高校生で初めて出来た友達ととても仲が良かった。毎日挨拶を交わし、無駄口を叩き、予鈴がなるまで一緒に話して……。瞬きをして涙が出ていたことに気づいた。これまでの日々が無くなってしまう未来が視えてしまった。
「本当は好きな本を語りたいだけなのに…。」
視えた未来は大体変わらない。体が恐怖で最悪のイメージを助長し、心を真っ暗闇に連れ込んだ。
失恋ってその気持ちが失われることでは無いんだよね。
だから失うんじゃ無くて自ら捨てるんだら。その思いを。
恋は冷めたか捨てたかでしか終わらないんだよ。
人は感情に名前を付けたがる。でもそれは言葉がその人の想いの全てでは無い。きっと本質は汲み取るしかないんだよね。
つまり、気持ちは人が豊かに生きている証拠なの。
それだけだ。
〜「ごめんね。」〜
この一言さえ言えたら人は立派になれる。
遅刻したのに「ごめん」の一言すら言えないヤクザのような教師がいた。それどころか「おい、始めんぞ」と威張っている。
だから文句を言った。
「遅刻してその態度はおかしいと思いますよ?」
「保健室に生徒を連れてってその言い方はなんだよ。」
強い口調で言い返されて思わず怯んでしまった。そして「それは知りませんでした。ごめんなさい。しかし、それなら事情を説明するなりするのがお互い不快な気持ちにならない。そう思いませんか?」
僕は偉いんだ。そう言い聞かせてヤクザ教師の恐怖に耐えた。
ヤクザ教師は椅子を床に叩きつけるように置いた。その瞬間、時間が止まったように空気が凍った。
その日以来、ヤクザ教師は授業に遅刻しなくなった。根本の解決は申し訳ないがクラスの皆も不快な気持ちになってない。勇気を出して良かったと心から思った。そして、クラスメイトの「委員長よく言った!」と労いの言葉があるだけで「気にしなくていい」と思えるようになった。