「特別な夜」

月が傾いたら

あなたの元に
車を走らせ

満たされにいくの


あなたの寝息を聞くのが
わたしの充電

「海の底」

もう
どうすれば
息ができるのか
思い出せないほどの
深い深いところで

わたしは
もがく

小さな祈りを
心底に抱え

まだ癒えぬ

凍てついて
灯ることのない
この砕けた心

「君に会いたくて」

嘘みたいだけど
流れ星が落ちた


本当にそれでいいの？

そっちじゃないよ

あなたの帰るところは


そう告げられた気がして
もう一度
君の家を目指す

『木枯らし』

側にいてほしいと思う


冬の痛さが
なおさら私を縛る


暖かくなる頃には
私を取り戻すの


けれど
木枯しに吹かれ
また惑う

『美しい』


輝きを放つ

とうに過ぎた春



重ねた刻を

誇りに


凛と生きる