4/21/2023, 11:30:41 AM
『雫』
黒い虚空のお星様
冷たい宝石みたい
鎖した空の棺から
青い命が零れて燃える
涙に融けた熱視線
□□を失くした神様が
彷徨う今際の端の隅
夜空へ沈む小舟には
迷子の歌が積まれている
4/20/2023, 10:17:16 AM
『何もいらない』
他なんて、何も
何一つ意味はないから
君が
君だけが欲しくて
泣いてしまうほど
どうしようもない僕の
救われない物語が
君を
君だけを許せないままに
悼む痛みの背中から
溢れ落ちて
落ちた終いには
君の
君だけの世界から
僕と消えてください。
4/19/2023, 2:10:33 PM
『もしも未来を見れるなら』
仮定の話で良かったね、と
笑う君があまりにも
4/19/2023, 4:49:55 AM
『無色の世界』
伽藍堂通り一丁目一番地
角の空き地を右に曲がって
畦道を一人歩いていく
耳に届く音は何もなく
心に響くものもまた何もない
振り返るならば進めはしまい
からっぽの何処へ
行けると言うのか
4/17/2023, 1:56:27 PM
『桜散る』
夢を見た空色の水彩
梢と囁く新緑の若葉
忘れないから
安心してお眠り
ほら
梅のお姉様だ
手を繋いで
一緒にお上がり