「未来の記憶」

晴れた日の午後
腰が曲がった貴方と

仲良く手を繋いで
公園へお散歩

日差しが暖かいね
風が気持ちいいね

ベンチに座って
日向ぼっこ

そろそろ帰ろうか
今日は何を食べようか

長く伸びた影ぼうし
ゆらゆら揺れる

腰の曲がった貴方と私
また仲良く手を繋いで

我が家へと帰って行く…


これが私の″未来の記憶″

「ココロ」

ココロとは何ですか？

僕は日々与えられた仕事を
ただ黙々とこなします

プログラムされた通り
正確に寸分の狂いもなく

人では出来ないような事も
やってのけます

暑い所、寒い所
高い所、地下深く

でも時々
休みたいな…とか
嫌だな…とか
怖いな…とか

思う時もあるんです
僕たちロボットも


ココロとは何ですか？

今日もひとり
ただ黙々と誰かの為に働いています

「星に願って」

人は昔から
何か辛い事がある度に

星に願いを込めて
祈りながら生きてきた

本当はみんな
知っている

どんなに星に願っても
叶わない事を

″自分で切り拓くしかない″
という事を

でも、この世は
辛いことが多すぎて

星に願わずには
いられないんだ…

「君の背中」

今まで
いろいろあったね

笑ったり
泣いたり
悩んだり
喧嘩したり

子どもも手を離れて
今は穏やかな日々

珈琲をおかわりした
君の背中が

少しだけ小さく見えた
日曜の午後…

「遠く…」

夜空を見ながら

ふと考える

流れ星に乗って

夜空の果てに

行ってみたい

惑星も超えて

銀河も超えて

この世の果てのもっと遠く…