「ここではないどこか」

世の中に
同じ顔の人が
3人いるという…

それぞれ
どうしているのだろう

全く同じ顔の人が
それぞれ別の場所で

底抜けに明るく
生きているかもしれないし

あるいは

毎日が絶望的で
泣き暮らしているかもしれない


私じゃない2人は
ここではないどこかで
何をしているだろう…


私は、今ここで
猫を膝に乗せて微笑んでいるよ


会ってみたい気もするけれど
3人そろうと″終わり″って言われてる…

「君と最後に会った日」

真夜中の電話
こっそり抜け出して逢いに行った

高台の公園に車を止めて
真っ黒な海を見ていた


君と最後に会った日…
このまま時が止まればいいと思った

君と最後に会った日…
うまく笑う事ができなかった

泣いてばっかりの私…
だって、まだ好きだから


″友だち″に戻った後も
ずるいくらい優しくて困ってしまう


だから″友だち″もやめたんだよ…

「繊細な花」

砂漠の真ん中で
たった一人で咲いていた

お日様がカンカン照りで
雨もろくに降らない

どんな方法で
芽を出して大きくなったのか
全く分からないけれど

とにかく一人で咲いていた


今は温室の中で
温度管理をされて
快適な環境で一緒に咲いている


昔に比べて
繊細な花になったもんだ…

「1年後」

これから…

ジメジメ嫌な梅雨
猛暑日が続く真夏
木枯らし寂しい秋
お鍋が美味しい冬
桜が満開綺麗な春

目まぐるしく月日は過ぎて
1年後のこの日を迎える

毎日笑顔で過ごせますように…

「子どもの頃は」

家族から邪魔者扱いされてた事
家族の恥さらしだと思われてた事
家族みんなの笑い者だった事
母親から過保護に育てられた事
母親から過干渉で育てられた事
父親が私に無関心だった事
父親が威圧的で毎日怒鳴っていた事


子どもの頃は
全く気が付かなかった


うちの家族が
おかしいという事に…