夜明け前の匂いが私は大好き
懐かしい匂いがしたり
気持ちいい匂いがしたり
言葉にできない匂いが好き
ちょっと薄暗い空
んーっと伸びをする
たまには早く起きるのもいい
少しジョギングでもしようか
それともコーヒーを飲んでくつろぐか
早起きは三文の得とはこのこと
少ししかないからいい
貴重な、大切な時間
そんな時間が私は好き
〈夜明け前〉
幼馴染だった彼とはもう一生幼馴染だと思ってた
これ以上の気持ちはないと思ってた
けど、違った
恋をしてしまった
多分彼は私のことはただの幼馴染だと思っているだろう
今までは大好きと軽く言っていたが
今ではそれは本当の気持ちになっていた
小さい頃から優しい彼
お菓子がないとき分けてくれた
雨の日は相合い傘をしたし
学校の帰りは公園でいっぱい遊んだ
でも
今は幼馴染という関係であってカップルでもない
ただいっしょに遊んでいた友達
この恋は恵まれない
私が恋をしなければこれからもずっと
一緒にいれたのに
大好きな彼へ
あなたは私のことを幼馴染だと思っていると思うけど
私は違う
あなたは何よりも大切な存在なんです
この恋は本気の恋です
どうか受け止めてください
手紙を書いて靴箱に入れようとしたが
勇気が出なくて
自分の心のように
くしゃくしゃにして捨てた
〈本気の恋〉
いつもより帰りが遅い
時計を眺めながらジャスミンティーを飲む
彼との初めてのデートで
カフェで飲んだ思い出のティーが大好き
彼が帰ってきた
ただいまもなく真っ直ぐ部屋に行く
その時嗅いだことのない香水の匂いがした
新しく買った?
いや、何か買うときはお互い言うと決めている
もともと持っていたものでもない
となると
まぁあれしかない
最近帰りが遅いし
全然話さなくなった
彼の部屋に行く
「話があるんだけど」
薄暗い電気に
ふんわりにおう嗅いだことのない香水
〈香水〉
生まれ変わったら何になりたい?
鳥
その質問をされる度僕はそう答える
どこまで高く飛べるだろうか
どんな街が見れるだろうか
そんなことを考えて空を飛ぶのは
とても気持ちがいいと思う
だから鳥になりたい
たとえ鳥になれなくても
僕は鳥のように高く高く
誰よりも高い場所に行く
そう決めている
〈鳥のように〉
夜の海は
昼間の海とは違って
とても綺麗
月が反射してキラキラしている水面に
星が輝く空
誰もいない中で歌うのはとても気持ちがいい
明日も行きたいな
〈夜の海〉