絆
「断つことのできない人と人との深いつながり」
今も昔も他者とのコミュニケーションを疎んじている私だけれども、最低限の意志疎通は図れるようにその時々で連絡先は交換している
LINEやSNSが発達した今日では、アカウントやIDを教えるだろうが、10年以上も前の当時は、電話番号とメールアドレスの交換が主流だ
交換した数は大して多くないけれど、今も連絡先は携帯電話に記録され続けている
大半は既に繋がらない連絡先であると思う
中にはおそらく一度も連絡したことが無い人もいる
それでも私は、
使えないと分かるその日までは、
連絡先からその人を消すことが出来ない
たまには
あたまにはなかんむり
大好きな君に
気に入ることはあるけれど
大好きになることは無いかもしれない
物であれ趣味であれ人であれ
スマホをいじるのは好きだ
検索したり動画を見たりとにかく色んなことが出来る
でも明日から無くなっても困らないだろう
そんなものかで流せる気がする
アニメやゲームは好きだ
毎日のようにアプリで遊んでいる
でも止めろと言われれば止められると思う
愉しいけれど禁断症状が出るほどではない
大切な人は居ないけれど
好きになる人が現れるかもしれない
でもその人を好きで居続けるイメージが湧かない
興味を失い別の何かを探す気がする
パラレルワールドが存在するなら
そちらの世界の僕には
「大好きな君に」出会えることを願う
ひなまつり
男三兄弟の末っ子として生まれ、ひなまつりとは全く縁はなかった
人とは無い物ねだりをしたがる、小さい頃に下が居たら良いなと、妹が良いなと思った覚えがある
そこに特別深い理由は無かったと思う、兄に成ってみたかったのと、男兄弟だけというのは何だかバランスが悪いかなと思った程度の考えだったと思う
でももし本当に妹が居たら、良い兄に成れていただろうか、一緒に楽しくひなまつりをお祝い出来ただろうか
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現在の自分からは想像出来ない姿に嫌悪感すら覚える
たった1つの希望
手元には差し戻された用紙
これで2度目だった
最後の最後に踏ん切りが付かない弱さがあった
準備不足の己を呪った
今のワタシのたった1つの希望
―――世捨て人
技術も無ければ弁も立たない
他に転がる気など無い
見てろ1年後 3度目の正直だ