あんまり君が

黙ったままなので

僕もただ

みつめるしかない

ぬるい炭酸が

何よりも雄弁


………ぬるい炭酸と無口な君

何度も読んで

空で言えるくらい

何度も読んで

手放そうとして

手放せなくて

波に託してみた


………波にさらわれた手紙

8月になると

思い出す人がいる

額に汗を光らせて

チームメイトと

声をかけ合い

キラキラしていた

君に会いたい


………8月、君に会いたい

眩しくて

思わず目を瞑る

眼裏が光に染まる

しばらくそのまま

光を愛おしむ


………眩しくて

今日の鼓動は

熱いというより

不穏なざわめき

鎮まれ

それは

恋じゃない


………熱い鼓動