八色鵺

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11/6/2024, 1:05:38 PM

─── 柔らかい雨 ───


辺り一面
何も無くなった

残ったのは瓦礫と燃え盛る草木と
戦い散っていった仲間と敵と
関係ない人々の魂の器だったもの
相手を撃ち抜き切り刻む金属の壊れた欠片

まだ心臓が動いているのは自分だけ

後に自分は生き残った意味を
果たして見つけられるのだろうか

焼かれたもの達の煙に頬を撫でられ
その場に座り込んでいた

何時間そうしていただろう
気がつくと煙は消えて

ただ静かに雨が降っていた

11/5/2024, 1:43:44 PM

─── 一筋の光 ───


そう
そのまま歩いてごらん

怖いだろうけど大丈夫だよ

あとは僕に任せて


自ら命を絶った君は天国へ行けないけど
案内は任せて

11/4/2024, 12:17:10 PM

─── 哀愁を誘う ───


ざっくり身に纏った着流し
庭に植えられた金木犀を見つめながら
煙草を喫み煙をくゆらす

締切までまだ時間はあるが
担当編集者は気が急いているのか
少し苛立ちを顕にしつつ
部屋の外で私の原稿が上がるのを待っている

そんな事をされたら
書けるものも書けぬというのに

煙草の火を消し隠しておいた下駄を履き

気晴らしに散歩へ行こう
バレたらバレたで逃げればいい

11/3/2024, 10:44:21 AM

─── 鏡の中の自分 ───


どうしてこんなに傷だらけ
痣も沢山ある
包帯を巻いている所々からは
血が滲み出していて
少し赤黒い

なんて痛々しい見た目なんだろうか
それ程にも私は傷付いていたのか

鏡を見つめる私には
見た目に傷なんかひとつも無い

これは鏡にしか映らない私の心の傷

11/2/2024, 1:45:49 PM

─── 眠りにつく前に ───


お待ちを、、、

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