7/28/2024, 11:22:51 AM
─── お祭り ───
この1週間は特別に街中が賑やかになる
確か150年だったかな
明るい時間からお酒を呑んで楽しそう
小さな子供も大人もお年寄りも
みんなが喜び浮かれてる
外の国から訪れる人もいるんだって
時間とお金を使ってご苦労様
暗くなるにつれて街の華やかさも
人々の歌い踊る音も増していく
ねぇ先生
この世を去ってから祝われるのは嬉しいですか?
先生の功績を実力を
どれだけの人が本当に理解しているんでしょうね
7/27/2024, 11:46:19 AM
─── 神様が舞い降りてきて、こう言った。 ───
貴方に全てを差し上げましょう
艶やかで絹のような髪
捕えたら離さない目
優しく相手の話を聴く耳
甘く惑わせる声
刃物を持つ手
地の果てまで走れる足
神へ祈り手に入れた
誰かがくれた誰かの全て
お陰で誓いを果たせた
この身体は今、憎い相手の血にまみれている
7/26/2024, 10:21:54 AM
─── 誰かのためになるならば ───
美しく綺麗な髪も
遠くまで見える目も
色んな音が聴こえる耳も
透き通った声も
なんでも掴める手を
どこまでも歩ける足を
誰かのためになるならば
僕は僕の全てを差し出すだろう
7/25/2024, 3:39:22 PM
─── 鳥かご ───
いつからかそこに居た
美しい声で歌うように話す君
いつも綺麗に着飾って
時折窓の外を黙って見つめてる
その姿を見るたびに僕は聞いた
外の世界へ行きたい?
外の世界の素晴らしさを僕は知っていたから
だけど答えはいつでも同じ
黙って首を横に振るだけ
一瞬どこか悲しげな表情をして
歌うようにまた話しだす
幾つもの季節が巡ったある日
いつものように話をする
いつからかそこに居た
美しい声で歌うように話す君
そこにはもう誰も居ない