ひなまつりの日にはよく雛人形を飾っていた。
私の場合はケース飾りの三人官女まであって、それでいてケース自体が大きかったから飾るのにかなり場所をとっていた。
片付ける収納場所があればよかったけれど、母も私も元々片付けが苦手で、そもそも住んでいた当時の二階建てアパートにもそんな場所もなかった。
いや、違うな。単に面倒くさいだけだった。
終えたらそのまま置いた場所に置きっぱなし。傷ついたらいけないからそれを入れていたダンボールの箱に入れるくらいだった。
やはり面倒くさがり屋だなとこれを書いてて思った。
今はその雛人形は地元の神社に奉納した。
その辺の事情は少し複雑なので省略させてもらうが、それでも飾った記憶は今も鮮明にある。
ほんの少しの寂しさもあるが、その寂しさもまた私の大切な思い出で、これからも残るんだろうな。
人によっては大きなものであったり、小さいものであったり、物ではなく人であるとか、言葉にできないものだったりする。
それは想いだったりする訳だ。
たった1つの希望、この存在はその人の心の暖かさを表しているのかもしれない。
……といって論じてもよく分からんのが現状です(笑)
人というのは欲望の塊である。
それは時に身を滅ぼし、挙句の果てにはどん底の淵に落とされるかのように全てを失う。
けして欲がいけない訳では無い。
それに溺れるか自制できるかであると私はそう思う。
列車に乗って、知らない土地へ行く。
これから何があるかは分からないけれど、そこで新たな新生活が始まる。
いろんな不安と期待が入り交じる中で、私は今日も生きている。
誰かに優しくしたいから自分を優しくする。
自戒することも大事ではあるけど、それと同時に自分に思いやることもまた大切だと思う。
私が感じる優しさはあったかいものだとそう思ってる。