ねむりにつくまえに
30・60分のタイマーがついたぽよぽよのライトをつける。
温かみのあるオレンジ色のライトだ。
水を一杯飲み干す。
寝る準備を済ませて、好きな本や紙と筆記用具を持ち
ベッドに座る。
ライトの優しい光に照らして5〜10分好きな紙と向き合う。
ぺら、ぺらりと鳴る本やさりさり…と音を紡ぐペンが
夢の前の安らかな時間を作ってくれるように思う。
段々とライトが暗くなってくると字が読みづらくなるので、
寝やすいようにシーツを調整して潜る。
寝る前のお供にとある執事のいるアプリで瞑想をしたり
睡眠サポートをつけて、ほっ、と落ち着いていく…
すぅ…すぅ…とアプリ内の彼が寝息を立て始めたら段々と眠気が出てきて
ふわり、と意識が宙に浮いていく。
ライトも消えた頃、部屋はやさしい暗闇と寝息で包まれる。
永遠を他の言葉に言い換えるとして、
一番好きな言葉がある
“Never-ending”
これを知った時はなんともロマンチックな響きに
うっとりとした
“This world is a never ending story”
この世界は果てなきものであると昔から考えていた
一人一人の人生や、大地などの動きが編まれていって
歴史を読み取る一冊の本のようになる
素敵だと思いませんか?
あたたかな太陽の香りがする風
春
ぼぅっと浮かぶ蜃気楼に見える何かを探す
夏
枯葉が濡れて生まれる香り、木の冬支度
秋
きりりとつんざく寒さとほっとするココアの甘さ
冬
ゆきが溶けていき柔らかな香りとなって晴れを呼ぶ
そこからまた春がきて夏がきて…
ゆっくりと、されど忙しなく動くこの世界の自然を
感じ取るには人生は短い
それでもゆるやかに過ぎる時を感じ取れる今この瞬間は
素敵に思える
P.S.これから冬が来ますね。
寒暖差で風邪を召されないようご自愛ください。日照時間が短くなり、気が落ち込んでしまうこともあるでしょう。寒い朝は億劫かもしれませんが日光を20分ほど浴びてみてください。
珈琲や紅茶、ココアや白湯などお好みのほっとするドリンクを添えて季節を一緒に楽しみましょう:)
さり…さり…とペン先が紙の上をはしる音
大好きな祖父の膝にのり、仕事をする手を眺めた時間
ほんのり珈琲の匂いが香った
それを飲みきればやわらかなダージリンの
ファーストフラッシュを小さな花飾りがついたティーセットで用意する
カチ、コチ、とゆったり時間を刻む時計の音や下の階で祖母がカチャ、カチャンと家事をする音も加わって…
まるであたたかな音を奏でるトリオだ
祖父の書き出すカリグラフィーが何よりも好きだった
時々思い出しては真似をして午後の夕暮れ差し込む部屋で好きな詩などを書き出す
窓から部屋へ入る風は秋の暮れを知らせた