復縁を提案された君は

どうせ目的は体でしょ？

と言った


でも僕が人恋しい時
ぼくを抱きしめる幻は
いつだって君の形をしているんだぜ

思えば、別れた理由は「君が好き」で「自分が傷つきたくない」からで

当然、1年半経ったって君と話すだけで嬉しくなってしまう

君に嫌われてないことくらい分かるけど、君に愛されてないことくらい分かってる

最後に一つだけ

「あの頃好きだった」って、教えて欲しい

昔から、数字が覚えられない。
とりわけ他人の誕生日が覚えられない。
家族と、誕生日が1日違いの同級生と、
それから、2年前に別れた君。
4桁のパスワードも覚えられない僕が、
君の誕生年月日8桁だけが
どうしても忘れられない。

「何もいらない」
2人で居た時は、あなた以外はと、そう思っていた。

「何もいらない」
去り際にあなたは私のことをそう呼んだ。

「何もいらない」
あの頃の私は、あなたにそう言ってやることが出来なかった。

何もいらなかったのに
私はあなたを欲しがりすぎた。
今、それは愛とは呼べなかった

昨日までの世界は、実に鮮やかに私の目に映った。
貴方1色に染まっているのに、彩り鮮やかであった。

今日私の目に映る世界は、無色の世界。
貴方1色が消えただけで、全てが白黒の、無色の世界。

残ったのは、真っ白な喪失感とどす黒い後悔の
白黒の、世界。