九至 さら

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11/1/2024, 10:34:42 AM

『永遠に』

永遠に明日が来なければいいのに、


私は寝ることが嫌いだ。

いや、これには少し語弊がある。
寝たら明日が来てしまうことが嫌なのだ。


もちろん、昼寝は大歓迎である。

あぁ、地球よ止まってしまえ、
前進しなくていいから、後退しない停滞をしたい。

10/30/2024, 10:46:46 AM

『懐かしいと思うこと』


“懐かしい”という感情をなんと説明しよう。

初めて出来た外国の友達に聞かれた。

「懐かしいってどういう感情?どういう意味なの?」

その時初めて、英語には懐かしいという単語は無いということを知った。

私は頭を悩ませてしまった。
感情を相手に伝えることは難しい。

懐かしいという言葉にはなにか、昔のことを思い出す以上の感情が詰まってる気がする。

『昔のことが思い出されて、心がひかれる。』

スマホの画面には、納得できるような、できないような言葉が並べられていた。

「どうしたの?」

私を少し心配そうに見つめる友達が言った。

自分の語彙力の無さと、言語化する能力の無さを憎んだ。

このどこか懐かしさを感じる秋と、切なさ

それを知って欲しかったのに、どう伝えればいいか分からない。

「────っとね、」


結局私はさっき見た、懐かしいの意味をそのまま答えてしまった。

10/29/2024, 11:22:08 AM

『もう1つの物語』

英検も近づいている中で、係の仕事もある。明日には小テストもあるし、もしものための一般の勉強もしながら、面接練習とディベート練習する私。

ひとたびページをめくれば、
ドラゴンと戦う勇者にでも、先生と恋をする生徒にでもなれる。

物語の終わりは決まっていて、ドラゴンに殺されて死ぬ勇者も、ドラゴンを倒して世界に平和をもたらす勇者もいる。

いつだって、作者のさじ加減。

私は今日も、

私しか描けない、私だけの物語を
ハッピーエンドに出来るように、

スライムもドラゴンもいないけど
作者の私は今日も戦う。

10/27/2024, 1:10:45 PM

『紅茶の香り』



君からはいつも紅茶の匂いがしていた。

紅茶に詳しくない私は、それがなんの種類の紅茶なのかは分からなかったけど、君の隣を歩くとき微かに香るその匂いが私は好きだった。

初めて君の家に行った時、君のお母さんがクッキーと一緒に紅茶も運んできてくれた。

その時初めて、君からする香りがダージリンティーの匂いだったことを知った。

砂糖の量にもこだわりがあるらしく、角砂糖2つが1番美味しいらしい。

私には少し甘すぎたけど、君があまりにも美味しそうに飲むから、つられて飲みきってしまった。

良かったら貰って、と差し出されたものは、今飲んだ紅茶のティーパックで、

僕のお気に入りだから、と少し照れながら君は言った。

家に帰ってから砂糖を入れず、ストレートで飲んでみた。

やっぱりこっちの方が美味しい気がしたけど、
君と同じものが飲みたくて、角砂糖を2つ入れた。




未だに紅茶の種類はダージリンティーしか知らない。

私は今日も、ダージリンティーを2杯注ぐ。

君のせいで、朝食がご飯派からパン派になってしまった。トーストの焼き加減にも慣れたものだ。

1度だけ、The和食という朝食にしてみたことがあった。

たまにならいいね。たまになら、と君があまりにも
〝たまにならね〟と強調するから、私は思わず笑ってしまった。


そうね、たまにならと言いはしたものの、君にお願いでもされない限り、もう和食を出すつもりは無い。

あ、君と喧嘩したときにでも、出してみようかしら。

なんて悪巧みしてみる。


そろそろ私からも紅茶の匂いがするだろうか。



10/23/2024, 3:13:03 PM

『どこまでも続く青い空』



目を細めながら、空を見上げる。

雲ひとつない晴天に、吸い込まれてしまいそうだった。

ふと、目線を下ろすと全身に鳥肌が立っていた。

波に揺られて、優雅に浮かんでいたはずが

気づけば、ずいぶん遠くまで来てしまっていた。

僕は慌てて砂浜の方に戻る。

振り返ると地平線が真っ直ぐ伸びていて、

空と海の青さの違いに気づく。

海と空に囲まれて、孤独を感じたあの体験も

直射日光に肌を焼かれている中で感じたあの寒気も

僕は忘れることが出来ないだろう。

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