一年後
私は中学生
お兄ちゃんが通っていた学校に
友達と一緒に登校する
好きな人、出来るかな
勉強、難しいかな
青春、楽しいかな
ウキウキ笑顔で行くんだろうな
いや、行きたいな
こんなことしてる暇があったら
中学校に向けて準備したいな



――2025年 5月9日
登校中の女子生徒が運転中のトラックに轢かれ重体となっています。

耳を澄ますと…
聞こえてくるの…
いつまでも離れないのよ
どうしたらいいかしら？
ねえ、声が聞こえるの
「助けて、助けて」って聞こえるの
怖いの
あの子を思い出すから
あの時、落ちてしまった
落としてしまった
あの子を思い出すから
怖い
あぁ怖い
きっとあの子、地獄から這い上がって来てるのよ
なんなの、あの子…
目の前にいるｯ
キャアアアア！






また、落としてしもうたわw

神様へ

この世界は、幸せでしょうか?
争いにより地は焼け果て
だが優しさにより希望を持ち
平和により余裕が生まれ
油断により傷が増える
なにをしても同じように、傷つくものたちが増えるだけでは無いのでしょうか?

それでいいよ
それでいいんだ
それでいいからさ
もうあの子をさ
何となくで、傷つけないでよ…ｯ

そう願ったあの日から、幾年経ったのか。
街は見事に荒れ果て、僕以外に人間はいない。
人の声なんて聴こえない。
動物の鳴き声と、鳴り止まない学校のチャイムと。
それでいいと願った僕の涙が。
永遠の世界に閉じ込められてる。

「それでいい、そう言ったのはあなたでしょ」

見つめられると
少しドキドキする
少し怖くて
少し嬉しい気がする

見つめると
少し恥ずかしくなる
少し怖くて
少し嬉しい気がする

なーんだ、2人とも
同じじゃん