NoName

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7/9/2024, 10:05:35 AM

お題:街の明かり

優しい光が灯る雪降る今日。
私は待ち合わせ場所に足を走らせる。
遅くなっちゃったっ…
クリスマスだからって、張り切りすぎて約束時間よりも10分も遅れちゃうなんてっ…
岳くん、怒ってないかなっ…?
待ち合わせの場所に着くと、紺色のダウンを見に纏った幼なじみで彼氏の岳くんが目に映る。
わっ、カッコいい……
「あ、咲」
私に気付き、名前を呼んだ岳。
「お、遅くなってごめんね」
「……今日いつもと違うね」
「あ、う、ごめん。クリスマスだからって、張り切っちゃって。待たせちゃったよね……!?ほんとにごめん」
落ち込んで下を向いた私にぎゅっと岳くんは抱きしめてきた。
「咲、今日めっちゃ可愛い」
「っ…」
岳くん、人がいるのに……っ
恥ずかしいっ…
「可愛い咲が見れたから、待ったことなんて許すよ。俺のためだよね……?」
「うんっ…岳くんに可愛いって思ってほしかったのっ……」
「咲は可愛いなぁ……自慢の彼女だよ」
「えへへ」
「じゃあ、行こっか」
「!うんっ」
クリスマスの夜、私は今までで1番温かい日を過ごした。