僕は縛られている

僕は母の言いなり

いつの日か逆らうことさえ忘れてしまった。

あの子が羨ましい、あの子と変わりたい
あの子が居なくなれば

そこからは覚えてない
気づいたら僕一人だった

心模様とは何か。

AIにそんなこと呟いた。

君のが心を分かるとは
どっちが人間か分からないな。

ああ、今日も出勤だ

目の前に居るあなた
たいせつなあなた

あなたは僕のことを思ってくれている
初めましてだよね

でも、どこかなつかしい

どこかで会ったことあるの？

医者には記憶喪失だと言われている

ねえ、私
何を忘れているの？

僕には人の感情が分からない

人に同情して泣くこともない

他人の為に感情が動くこともない

まあ、楽でいい

それなのに、
雫を落とす君に惹かれる

｢何もいらない、僕は現状に満足しています｣

そんな訳あるか、
お前らは出来るからそう言う

何もない僕は全てが欲しい

愛が欲しい
才能が欲しい
普通な生活が欲しい
愛してくれる親が欲しい

要らないのなら 僕が欲しい全部を引きずり出そう
なあ、それでいいんだろう