声が枯れるまで
学生の頃は
週に2回も3回もカラオケに行っていた
田舎の学校だったから他にすることもなくて
練習終わったあとにみんなでカラオケに行って
朝まで歌い続けるなんてこともザラにあった
それでも
声が枯れることなんてなかった
でも最近はカラオケどころか
人との会話とか
声を出す機会がものすごく減ったせいで
たまに数時間話し続けただけで声が枯れる
もう歌なんて歌えないんだと思っていた
でもこのままじゃ本当に声が出なくなると思って
久しぶりに全力で歌を歌ってみた
さすがに何時間もは無理だったけど歌えたし
声も枯れなかった
きっとこうやって
もう出来なくなってしまったと勝手に思い込んでいることが
他にもあるんだろうな
始まりはいつも
何をするにも
始まりは怖い
どんなに楽しいことでも
どんなに心待ちにしていたことでも
何かが始まる瞬間は怖い
ましてそれが予想だにしていなかったタイミングだと
ほぼパニック状態に陥る
始まりは怖いのに
いざ始まると終わるのが怖い
私は
いつもいつも怖い
すれ違い
たぶん、よくあることだと思う
基本的にヒトは
自分以外とはすれ違うようにできていて
意識してないと
誰かや何かと同じようにいることはできない
だからこそ
すれ違いたくないのなら
見つめ続けないと
修正し続けないといけない
人と人との関係なら
お互いそうしなきゃいけない
だから尚更難しいのだろうな
秋晴れ
春晴れも、夏晴れも、冬晴れも耳慣れないけど
秋晴れだけはよく聞く気がする
色付いた葉っぱが染める視界
葉っぱが駆け抜けたり踏まれたりする音
ひんやりして少し寂しい空気
そういうものが想像できる言葉
忘れたくても忘れられない
忘れたいことの方が
自分の中に残ってしまっていると思う
忘れたいと思う度に
深く心に刻まれて
何度も確認して
忘れられない
忘れられないこと
忘れないこと
忘れてしまったこと
忘れたくないこと
全てをコントロールするのはとても難しいけど
どんな形であれ
きっと自分を形作る一部なんだと思う