椿灯夏《少しずつ削除します》

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9/26/2025, 11:59:28 AM

お題《コーヒーが冷めないうちに》


削除完了

9/24/2025, 12:02:29 PM

お題《時計の針が重なって》

 カーテンに透く光
 沈黙の書架は聖堂に似ている
 窓際に並ぶハーブが風にゆれる
 村の東のある大樹からつくられた机
 大樹は古くから伝わる神樹
 村人は毎朝祈り
 旅人は目印に
 ローブを纏った少年は
 山積みにした古い本を崩しながら
 毎日メモ書きに明け暮れる
 夜明けから 黄昏まで
 黄昏から 夜明けまで
 深緑のローブは
 書架の管理者のあかし


あの人が ほめてくれた ローブ
森の香りがするローブ

どうせ修復魔法でなおせるのに
針と糸で 魔法のように繕う
あの人は 魔法をかける


「得意じゃないけど、大切な人のために縫うのは好きなの」


あの人の香りが消えない
だから このローブは とくべつ
だから このローブは あの人と邂逅を果たすまで


書架の時計をみる

あの人の針の音がきこえる


僕らの針が重なるまで

僕らの手が重なる そのときまで

9/23/2025, 10:46:31 AM

お題《僕と一緒に》


綴るまでは空白

9/20/2025, 11:44:37 PM

お題《既読がつかないメッセージ》
♢綴ったものは消していきます

夏の教室 金木犀の海
金魚が ゆらゆら 空を泳ぐ
本の頁《ページ》さらさら 風の魔法
スマートフォンの冷たい音がしらせる
電子の手紙
ため息に 冬の吐息をおもわせる
あちら側は 桃源郷
こちら側は 塔源郷
世界は歪で 世界は負片で
夏に咲くシャラの花の如く
澄んだ白 ――少年の髪は しろ
冬の森のようでもあり
ひとびとはそれをみて
畏怖 信仰 カミサマ 救世主
それらは どれも 少年を 否定する
中身のない言葉は 虚ろで 嘘でしかない


少年はおもう


(あーあ。桃源郷のヤツらはおめでたいねぇ。真実を知りもしないで)


(途中書き)


9/19/2025, 7:23:56 PM

綴ったものは、少しずつ削除していきます。

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