テーマ“夜の海”
夜の海は怖い。
なんか出そう。
海と陸の境目が分からず
落ちそう。
そういうイメージしかない。
漫画やアニメやゲームなんかで
夜の海でデートをするみたいなシチュエーション出てきた瞬間
キュンとするより、ゾクッとする。
ゾワゾワする。
この話、ホラーにならないよね?という不安が押し寄せてくる。(ならない。)
と、言いつつも
実際、夜の海は、そこ迄暗くない。
漁師が煌々とライトを当てていたり
街頭があったり、都会ではライトアップしていたり…
でも、怖い。
とりあえず、やっぱりなんか出そう。
水辺はなんか居るって言うし。
(言葉にしたくない例のアレ)
夜の海に行く時は気を付けて。
テーマ“自転車に乗って”
自転車に乗って
どこまでも行けると思っていたあの頃
新品の自転車
新品のヘルメット
絶対に失くすなと言われた自転車の鍵
行けるところまで行こうと
自転車を走らせた。
とりあえず、腹ごしらえと思って
比較的家から近いコンビニで
飲み物とおにぎりを買い
駐輪場に戻ると僕の自転車とヘルメットが無かった。
鍵はかけた。
取られないように。
リュックの中に、鍵だけ残り
自転車とヘルメットが無い。
僕は泣いた。
そこそこ大きな声で泣いた。
コンビニの店員さんが出てきて
優しく声をかけてきたのに
自転車が無くなった事を伝えると
店員さんは
「あー…すみません、それはコチラでは責任取れません」
態度を180度変えて、コンビニ内に戻って行った。
責任を取ってほしいなんて一言も言っていない。
自転車が無くなったと伝えただけだ。
踏んだり蹴ったり。
僕はとても悲しくなった。
そして、僕はトボトボ家までの道を歩く。
横を新品のヘルメットを被って
新品の自転車を漕いでいる少年が通り過ぎていくのが見えた。
自転車に僕の名前が書いてある。
だから、僕は大声で叫んだ
「ドロボー!」
と。
自転車の少年は振り返り
不敵な笑顔を浮かべて走り去って行った。
あの少年に不幸あれ。
そう願った。
それから数日後、僕のもとに自転車が戻って来た。
ボロボロに使い古されたソレは
もう、乗れないくらいボロボロになっていた。
それなのに、ドロボーは、悪びれもせず、ニヤニヤ笑っていた。
隣に立っている父親と思わしき人は、済まなそうにペコペコしていると言うのに。
…ボロボロの自転車返しに来るくらいだから、この父親も本心では悪いと思っていないのかもしれない。
「新品の自転車を返せ」
僕は言った。
けれど、少年の父親は
「新品の自転車は、息子に与えたので無理です」
ヘラヘラ笑ってそう言ってきた。
この親子に不幸あれ。
心の底からそう思った。
そして、後日、この親子がテレビのニュースで流れていた。
新品の自転車を盗んでは、壊し、
壊した後の自転車を持ち主に返すと言う奇行を数十件起こして居ると。
少年の方にはモザイクがかけられていたが
父親は、テレビカメラに向かってヘラヘラした笑顔を浮かべていた。
恐ろしいと思った。
そして、もう二度と、自転車は買わないし乗らないと決めた。
自転車を見ると、あの少年の不敵な笑顔と
その父親の悪いと思っていなそうな、ヘラヘラした笑顔が浮かんでくる。
ー(フィクション)ー
テーマ“うまく行かなくたっていい”
うまく行かなくたっていい
うまく出来なくてもいい
初心者の時にはそう言われた。
それなのに
少しでも慣れて、出来るようになると
突然
難しい内容まで任されるようになる。
不条理。
テーマ“太陽”
太陽の恵みなんて言葉があるけども
いくら何でも
最近頑張り過ぎじゃないか?
暑くて熱くて
辛いんだが。
テーマ“だから、一人でいたい”
私と居ると、ミンナ不幸になる。
いつから、そう思うようになったのかは
分からないけれど
そう思わざるを得ない程、
ミンナが私から離れて行った事があった。
理由は分からないけれど
ミンナは言った
「アナタと居るとね、楽しくないの」
と。
楽しいが、幸せなら
楽しくないは、不幸。
と言う事は
私は一緒にいたら駄目。
そう結論付けた。
小学校を卒業し
中学校で出来たトモダチにも
「君と居るとつまらない」
そう言われた。
楽しくないは不幸。
そう言われたら、何も言えない。
ミンナが不幸になるくらいなら
私一人が寂しくても、辛くても、悲しくても
大丈夫。
だから、一人を、一人で居る事を選んだ。
だから、一人で居たい。
一人で、痛い想いを心の中に。