相合傘って、女の子同士でも距離感がいつもより縮まって、
ちょっとドキドキする。
でも、バカ話してるときは、ゲラゲラ笑って、お互い見つめあって、また笑ってを繰り返す。
そんなことを繰り返してるうちにすぐ家につく。
楽しいことはすぐに過ぎてしまう。
でも、相合傘はいつでもできる。
だから、毎日楽しい。
僕は今、崖から落ちて、まだ底についていない。
底なしなんじゃないかと思うくらい、底が深い。
なんか、恐怖心とかなくなってきた気がする。
でも、もし底が見えたら、また、恐怖が蘇ってくる。
それは嫌だから、落ちてるときに気絶しとけばよかったんだけど、底までの深さが半端ないから、落ちてるときに目が覚めた。
どんだけ深いんだよ。
ため息まじりに下をみた。
まだ底は見えない。
でも、息苦しくなってきた。
目の前が揺れて見える。
吐き気もする。
僕は底についた。
僕に未来ってあるのかな?
将来の夢なんて、叶うのかな?
まだ、わかんない。
まだ。
この部屋から出られたら。
僕は、1年前のあの日、今の僕とは随分違っていた。
1年も経つと、考え方も変わるんだね。
ゴリラと呼んでいた姉を姉さんと言ったり、転職したり、
大嫌いだった父が優しくなったり、色々なことが変わった。
あとは、人の首筋を見て美味しそうと思ったり、大好きな人でもめちゃくちゃにしたいと思ってしまったり、おかしくなった部分もある。
食らいつきそうになる自分を抑えて、我慢して、我慢して、我慢した。
でも、もう無理だった。
楽になりたかった。
自分の中で渦巻いているもう1つの欲に身をまかせたかった。
だから、そうした。
もう我慢しない。
それかは、とても楽しくなった。
そう、とっても。
僕には好きな本がいっぱいある。
例えば? うーん、そうだなぁ、物語が好きかな。
自分の世界に入れるから。
あとは、医学関係の本も好き。
読んでて楽しいんだよね。
あと、動物の本も好き。
動物が好きだから。
でも、この他に嫌いな本もある。
文字が小さすぎる本だったり、挿絵があったり、いろいろ。
なんで、挿絵が嫌かと言うとね、自分の中に入れないからだよ。