ノーネーム

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7/8/2022, 2:20:58 AM

七夕飾りになれなかった笹が
カサカサ乾いた音で揺れていた

どんよりと曇った日暮れ時
どうやら今年もあの二人は会えないらしい
それでも変わらず
お互いを愛し、待ち続けるんだろう

そんな事思う僕の側を
知らない二人が通り過ぎた
手を繋いだ後ろ姿 楽しそうな声 

君と僕には無理だったね
君の耳飾りは短冊のように揺れていて
流れた涙は天の川のように綺麗で

でも見ないふりした

ずっと愛せる程僕は強くなかったし
待ち続けられる程君は僕を愛せなかった
お互い様だよ

憂いているのはあの笹と僕くらいで
後ろ姿を見送りながら

ただ僕は色も無い空にあの日を映した
一瞬だけ二つの星が見えた気がした


7/6/2022, 1:12:11 PM

ごめんね、あんま思い出せないんだ
今じゃ声も、顔も、一緒に見ただろう景色も
きっとたくさん傷付けて
きっとたくさん助けてくれたんだろうに


友だちと呼んでいたあの人達は
その思い出の中に
僕を今も残してくれているんだろうか

思い出せないくせに忘れないで欲しいとか
なんて自分勝手だろうって自分でも思うけど

確かあの頃は
刻む季節の隣にはいつも友だちが居て
一緒に背伸びしてくれるから
夢とか希望を真っ直ぐに信じてた


今の僕の中には綺麗なまま残しておけないから
せめて友だちの思い出の中に居させて欲しいなんて


どうやら僕は
大人になっても弱虫に変わりはないらしい

今も昔も誰かにもたれかかってばかりだ

7/5/2022, 1:06:33 PM

叶わなかった願い事は
今もこの星空の中彷徨っているのだろうか

数え切れない程願っていたから
それが本当に願い事だったのかも
ただのわがままだったのかも
もう忘れてしまったよ

もうすぐ七夕らしいから
「会えたらいいよな」
なんて見上げながら
らしくない事考えたりして

吐いた息が淀んでいたのは煙草のせいにして
滲んだ視界は星空が眩しいせいにした

あわよくば今も彷徨う僕の願い事達が
いつか誰かが星空を見て願う時
どうか側で綺麗に流れてくれますようにと

どうせすぐ忘れてしまうわがままを
どうしようもなく虚しい一人の夜
また願ってしまった


7/5/2022, 6:48:51 AM

神様だけが知っているのは
この世界の始まりと地球が終わる日
生きる意味と死ぬ理由
星の数程ある理論と深海より深い哲学

ほんと人間じゃ敵わないものばかり

でもあなたは知らないでしょう?

僕だけが知ってる神様を

その神様を守る為ならほんとに僕
死んでもいいなんて本気で思ってるよ
笑えるだろ?

所詮人間は馬鹿だよ
あなたが一番良く知ってると思うけど


でもその馬鹿を創ったのもまたあなただ


あなたがどれだけ歪んだ正論を押し付けたって
ほら 振り払えるほど世界は美しい


7/3/2022, 12:24:26 PM

君が行くこの道の先のずっと先
そこまで僕は一緒に行けないから


つい笑ってしまうようなしょうもない思い出を
この道いっぱいに敷き詰めておくよ


だから振り返ったっていい 何度だって
「立ち止まるな」「前に進め」なんて 
君はそんな器用な人間じゃないだろう?

僕もそう
今もまだ振り返ってばかりで

だからいいいかな
もうちょっとだけ
君の道に寄り添っても

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