あなたとの日々を忘れたい
忘れる日はいつ来るかわからない
毎日寝ようとするたびに思い出す
あなたの顔、仕草、体の大きさ
目が覚めるまでに忘れたい
目が覚めたら思い出しちゃう
そしたらまた悲しくなっちゃう
別れ話を持ち込んだのはあなただったのに
あなたは大粒の涙を流してたなぁ…
……また思い出しちゃった…
病室ってさ
なんか暗い言葉だと思わない?
なんでだろうね
多分、命関連の場所だからかな
だけどさ、病室って
新しい希望の場所でもあると思うんだ
怪我して、入院してると
たくさん時間があるからその時間に
退院したときのことを考えて
希望を見出す
明日、もし晴れたら
俺は天気予報なんて信じなくなるだろう
まぁ最近は天気予報なんて当てにしてないけどさ
でも予報通り雨なら
この傘返さなきゃ、あの子帰れないよな…
傘を俺なんかに貸しちゃったせいで、登校は大丈夫だけど
帰りは雨が降ってて帰れないよな…
……………………
…そうだ、相合い傘でいいんだ!!
次の日
下校時間には予報通り雨が降っていた
色んな人の声が交わる下駄箱であの子を見つけた。
相合い傘練習を数えられないほどした俺に不可能はない
と、意気込んでいた自分が今思うと恥ずかしい
あの子は折り畳み傘を所持していた
「一人になりたい」
大抵の人間はその言葉を聞くと
陰キャ、ゲーム依存などのマイナスな言葉を連想する
だが、みんな思う時はあるだろう
人に気を遣うのがめんどくさいとか、
喋るのですら億劫感じるわ…と言う気持ちから
「だから一人になりたい」 と。
一人は色々楽なんだ
一人は決して悪いことではないし、色々と楽だろう
でも、いいことばかりとは限らない
そこを理解してほしい
一人でいる時間を確保して、心をリラックスさせるのが大切だと俺は思う
それは他人に対してもだ。相手が悲しんでいる時に無理に慰めようとするより、一人にさせておく方が心を落ち着かせることができる。
だから、泣いている俺を慰めないでくれ…
余計辛いよぉぉ!!!!!!!!!!!!
俺は嵐が来ようともお前を親友と呼びたい。
仕事で本当にどん底に沈んだことを錯覚し始める頃に
お前と霜が出るほど冷えたビールを飲み、ゲラゲラ笑って現実から目を背けるのが人生唯一の救いとも言える。
初めての飲み会にもお前が居たし、初めて風俗にもお前が居た。
俺の人生お前ばかりいる。多分俺の走馬灯にもお前が出てくるだろうな。
でも、もうすぐお前ここの仕事辞めて別の会社に転職するんだろ?
少し寂しくなるなぁ…