ある夏の夜、1件のLINEの通知が来た。
付き合ってもうすぐ一年になる彼氏からだった。
ここ最近、彼からの連絡が無かったので久しぶりに連絡が来てウキウキしながら開くとそこには、
「ごめん、全然連絡できてなくて。急にこんなこと言うのもなんだけどさ、もう別れよう。ごめん。」
私はその文面を眺めることしか出来なかった。
言葉も出なくて、胸が苦しくて、文面を見るのも辛くて辛くて、ただただ…、悲しかった。
来週には、近所で行われる花火大会がある。
彼と一緒に行くはずだった。
彼と一緒に行く様子を想像したら、今まで溜まっていた涙が溢れて止まらなかった。
お題「1件のLINE」
目が覚めると、そこは真っ暗な空間だった。
ただ闇が延々と続いているような何も無い、誰もいない空間に、ただひとり。
自分はなぜこんな場所にいるのか、そもそもここは何処で何のための場所なのか考えた。
必死に考えている途中、気が狂いそうになった。
音も聞こえない、静寂なこの空間にしばらくいて気が狂わない人なんていないんじゃないか、とまで思える。
今の感情は「絶望」。
自分はずっとこの空間にいなければいけないのか、と思うとただただ絶望が深まるだけだった。
そんな時、頭の中にある一つの映像が浮かんだ。
自分の視点で映像が進んでいた。
それは家を出た時から始まった。いつも通りの道を歩いている。学校や会社に行く人で行き交っている。おそらくこれは、今朝の出来事の映像なのだろう。
頭の中で映像が進むごとに今朝の記憶が蘇ってきた。
その時、映像は信号待ちをしている場面を写した。
ちょうど赤信号になって待っている所だ。
その瞬間、信号待ちをしている自分の方に勢いよくトラックが突っ込んで来た。
そこで映像は終了した。全てを思い出した。
自分はあの時トラックにはねられて死んだのだ。
死んだ……。天国って、こんな場所なのか?自分は特に悪いことはしていないから地獄に行くはずがない。
………じゃあ、ここは一体?
死んだならこんな暗闇の空間にはいたくない。今すぐ光のある場所へ行きたい。
神様は、自分を光が溢れる場所へ連れて行ってくれないのだろうか…?
ただ、光のある場所へ行きたい、そう思って出口もあるか分からないこの空間をひたすら走り、脱出しようとした。
出口なんて無いかもしれない、でも何処かに出口があったら。本来の行くべき場所に行けるかもしれない。それだけを考え続けた、ただ一つの希望を胸に抱いて。
お題「目が覚めると」
【初投稿です!】/1作目
私は頭の中で色んなことを考えたり小さなことでも傷ついてしまう。
周りの人からは「そんなこと考えなくてもいいのに」とか言われる。
みんなは小さいことは気にしない、考えない、それが世間では当たり前なのだろう。しかし、私は違った。
ひとりで勝手に悩んでくよくよしてしまうのが私。
でも、世間の当たり前と私の当たり前は違うことに最近気付いた。
「十人十色」という言葉があるように一人ひとりの当たり前はみんな違って当たり前。
むしろ、違うからこそ色んな人がいて面白いんだと思う。
世界は広い、私の当たり前を精一杯、生きていこうと思った。
お題「私の当たり前」